
残暑お見舞い申し上げます。この夏もマジ暑かったですねー(;´Д`)
本業が忙しくなってしまい、随分と間があいてしまいましたが久々の更新です。
暑いので少しだけ背筋が凍るお話も交えて、今回のテーマは「呪術」。
呪術といえば、今やそのワードを検索するだけで出てくるのが「呪術回戦」。人間の負の感情から生まれた化け物や呪霊を呪術を使って祓う呪術師の戦いを描いたダークファンタジー・バトル漫画です。この作品のヒットにより、日本で「呪術」は広く知れ渡るものとなりましたが、ここでは改めてヨガ的な視点から呪術についての考察をしてみたいと思います。
呪術とは、超自然的な存在 (神、精霊その他)の助けをかりて、様々な現象を起させようとする行為のことで、呪術師とは、呪術を用いて呪霊や悪意のある存在を祓う霊的な能力のある人間を指します。呪術師は、病を祈祷で癒やす、災いを避ける、収穫を増やすなど、民間信仰の中で「祈祷師」「巫女」「占い師」など、地域ごとに異なる呼称で活動しており、地域の伝承や宗教の習慣によって呪術の対象や儀式の内容も変わります。また、呪術には呪いと祈りの二面性があり、善意の祈りと悪意の呪いが共存することもありました。
バリ島にはブラックマジック(黒魔術)と呼ばれる呪術があり、恨みを持つ相手に、病気や事故あるいは死や災いをもたらすとされるもので、呪術を受けた人は原因不明の病気になったり、突然歩けなくなったり、精神に異常をきたす、などの恐ろしい呪いをもたらされます。呪術師は「バリヤン」と呼ばれます。一方、ブラックマジックを解くホワイトマジックのバリヤンも存在し、ブラックマジックにかかったとわかると、人々はホワイトマジックのバリヤンのもとへ行って、呪術を解いてもらいます。
私は数年前、テレビの特集番組でバリヤンの存在を知り、バリ島を訪れて地元の人に聞いてまわりましたが、当時バリヤンの存在を教えてくれる人はいませんでした。その後も度々バリ島を訪れるうちに、仲良くなったガイドさんがバリヒンドゥーの神秘学を勉強している方で、ホワイトマジックのバリヤンになら会わせてくれる、と言いました。ブラックマジックのバリヤンに関しては、会いに行って戻って来なかった旅行者もいる、危険だから知らないほうがよい、と言っていました。コワッΣ(゚∀゚ノ)
私がバリで出会ったバリヤンは村の医者のような存在で、身体の調子が悪くなると村人はバリヤンのもとにやってきます。バリヤンは身体に触れるだけでその人の病気を治してしまうので、オランダからの医師団がバリヤンのもとを訪れたこともあるそうです。そのバリヤンはもともと、そういった霊力があったわけではなく、それまでは普通の農民で、ある日突然夢の中に神様が現れて「明日からバリヤンとして働きなさい」と言われ、目が覚めると短かった髪が急に長くなりドレッドヘアーになっていたそうで、夢に出てきた神様を描いた絵が家中にたくさん飾られていました。

日本でも飛鳥時代に中国から伝来した「呪禁道(じゅごんどう)」と言われる中国の「道教」を起源とする呪術は、呪文や刀を使って邪気を祓ったり、病気平穏や安産祈願に用いられたりと医療的な役割も担っていました。平安時代に「陰陽道(おんみょうどう)」が広がるにつれ、呪禁道は徐々に衰退して、もともとは呪禁道が呪術や医療を、陰陽道が天文や占いを担っていましたが、やがて陰陽道に統一されていきました。
陰陽道と言えば、夢相模の小説「陰陽師」で一躍有名になった安倍晴明さん。能楽でも鬼や怨霊の呪いを解く術師として度々登場します。陰陽師は全ての事象が陰陽と木・火・土・金・水の五行の組み合わせによって成り立っているとする中国古代の陰陽五行思想がもととなり、これと密接な関連を持つ天文学、易学等を司る官職です。もともとは、安倍晴明の師匠である賀茂忠行が陰陽道を統括していました。怪談「百鬼夜行」でも有名です。飛鳥時代、陰陽五行思想にも造詣の深かった天武天皇が、壬申の乱で自ら式盤(天文占いの道具)を用いて占うほどの達人であったことから、宮中に陰陽寮(陰陽師が所属する官職)や日本初の占星台を設けたと言います。
陰陽師が行った呪術は様々で、「五芒星(セーマン)格子紋(ドーマン)」を記した護符や呪い札の作成、凶方位を避けるためにいったん別の方角へ行って一夜を明かし、翌日違う方角から目的地へ向かって禁忌の方角を避ける「方違え(かたたがえ)」、特殊な足運びで邪気を踏み鎮める呪術的舞踏「反閇 (へんばい)」などがありますが、特に有名なものは「形代(かたしろ)」と言って、紙や土、藁などで人の形を作り、呪詛の対象にしたものです。呪術回戦で釘埼野薔薇が使った呪法も同じものだと思います。丑の刻参りで有名な藁人形なども同じです。平安時代から続く「丑の刻参り」という呪詛は、神木に置いた藁人形に五寸釘を打ち付け、自分が鬼となって恨む相手に復讐するというもので、丑の刻(午前1時から午前3時頃)に神木に釘を打って結界を破って、禍をもたらす妖怪を呼び出し、恨む相手を祟ると考えられていました。
この風習は今も残っていて、京都の貴船神社は丑の刻参りで有名ですが、私は以前、愛知県の小さな林の中で胸の真ん中に五寸釘が打たれた紙の人形が落ちているのを見つけたことがあり、背筋がゾッとしましたが、触らぬ神に祟りなしと思い、見なかったことにしてその場を立ち去りました。これぞ日本のブラックマジックですね。人間の執念のおぞましきこと。。(~_~;)

神社の森にて丑の刻参りを行う女と、応えて姿を現した牛様の妖怪が描かれている。取り巻きは土着の天狗たち。
他にも、壺などの器の中に、様々な毒持ちの虫を混在させ、共食いさせ勝ち残ったものを神霊として祀り、そしてその毒を採取して呪詛の対象に呑ませるという蠱毒(こどく)という呪詛もあります。江戸川乱歩の小説「蟲」が有名ですが、これもやばい呪詛ですね。
安倍晴明がよく使った呪術は式神です。式神は陰陽師が使役した鬼神のことです。その実体は陰陽師が持つ式札に封じられており、陰陽師が札に術をかけることで、自在に姿を現したといいます。そして式神を呪う相手に憑依させ呪い殺すなんてこともできたといいます。呪術回戦では、伏黒恵も式神使いでしたね。
ここではっきりさせておきたいのは、呪術と呪詛の違いです。呪術は、祈祷や儀式などを通じて雨を呼んだり、豊作を実現させたり、意識を高次に引き上げるもので、呪詛とは、神秘的、超自然的な方法によって災禍を与える行為です。同じ呪いの力を使うわけですが、それが自分のためなのか、自分以外のことに役立たせるのか、とい違いがあります。
前にも述べましたが、本来呪術というのは呪禁師が行っていた仕事で、陰陽師の仕事ではなかったのですが、奈良時代、それまでの「呪禁師」を廃止して「陰陽道」を採用してから、陰陽師の仕事になりました。
呪禁師は道教の影響を受けて成立し、呪術によって病気の原因となる邪気を祓う治療を行ったり安産祈願を行う役職で、宮廷官人への医療や医療関係者の養成、薬園の管理を行う典薬寮に属します。後に天皇への医療を行う内薬司と併合して朝廷の医療を掌握しました。長官は典薬頭で、医師、鍼師、あんま師、呪禁師で構成されていました。初期は呪術的色彩も強かったらしく、後には修験道の開祖、役小角(えんのおづね)の弟子である韓国広足が典薬頭に就任しています。
役小角(役行者・えんのぎょうじゃ)と言えば、私の推しの呪術師でもあります。 (⋈◍>◡<◍)✧♡熊野や大峰の山々で修行を重ね、吉野の金峯山で金剛蔵王権現(こんごうざおうごんげん)を感得し、修験道の基礎を築いたとされる呪術者で、呪術に優れ、神仏調和を唱えた、とされます。式神である前鬼(赤鬼)と後鬼(青鬼)を使役し、命令に従わないときには呪で鬼神を縛った、と言われています。人々は小角が鬼神を使って水を汲み薪を採らせていると噂しました。
ある時、小角は葛木山と金峯山の間に石橋を架けようと思い立ち、諸国の神々を動員してこれを実現しようとします。しかし、葛木山の神、一言主は、自らの醜悪な姿を気にして夜間しか働かなかったため、小角は一言主を神であるにもかかわらず、責め立てました。すると、怒った一言主は、天皇に役行者が謀叛を企んでいると直訴したため、小角は彼の母親を人質にした朝廷によって伊豆大島へと流刑になった、という伝説がありますが、一説には朝廷に密告したのは高弟である韓国広足であるとも言われています。
しかし小角は、流刑先の伊豆大島から、毎晩海上を歩いて富士山へと登っていったとも、島を抜け出して熱海市の東部にあたる伊豆山で修行し、伊豆山温泉の源泉である走り湯を発見したとも言われています。役行者の逸話は数多くありますが、そんな鬼や人間の刑罰などもろともしない、スーパー呪術師、役行者は、昔から私のアイドルなのです🥰

日本において呪術は密教とも深いつながりがあります。大乗仏教の秘密教にあたるものが密教です。密教に伝わる神は、不動明王・毘沙門天・大黒天・金剛夜叉明王などで、いずれも強大な呪力を持つとされ、加持祈祷により、これらの神・仏の呪力を願います。密教が伝承され始めたのは7世紀、インドのベンガル地方を中心に広がり、中国では唐の時代に、日本では平安時代初期頃に空海と最澄によって伝えられています。密教で大切にされる儀礼は、手に印を結んで行う加持や、天に祈りを捧げる祈祷で、呪力を持つ不動明王・毘沙門天・大黒天・金剛夜叉明王の4つの仏への信仰の厚さから、教団に属する者は呪術をも使いこなすとも言い伝えられてきました。
密教の歴史は、当初、インド・バラモン教の呪術などを取り入れ、主に雨乞いや病気治癒などの現世利益を目的とした断片的な呪文(ダラニ)の集まりでした。7世紀、宇宙そのものを神格化した大日経や、強固な知恵を説く金剛頂経が成立し、初めて仏教としての体系が完成します。インド末期には、欲望さえも悟りのエネルギーに変えるタントラ密教へと進化し、チベットへと渡りました。このうち、仏教として成立した「中期密教」が空海と最澄によって日本に伝えられました。
密教が「呪術的」と言われる所以は、「三密(さんみつ)」にあります。これは仏の「身・口・意(体・言葉・心)」を徹底的に真似ることで、仏と一体化する手法です。
- 「身密(しんみつ)」 印を結ぶ。特定の指の組み合わせ(印相)には、宇宙のエネルギーを特定の方向に流す「アンテナ」の役割があります。
- 「口密(くみつ)」 真言(マントラ)を唱える。言葉には「言霊(ことだま)」が宿ります。呪文として唱えることで、その音の振動を脳と細胞に響かせ、意識の次元を引き上げます。
- 「意密(いみつ)」 心を仏に重ねる。頭の中に仏の姿をありありと描き出します。
空海は、この3つが一致したとき、「入我我入(にゅうががにゅう)」という状態が起きると説きました。つまり仏が自分の中に入り、自分が仏の中に入る。この瞬間、人間は生身のまま宇宙と一体化し、即身成仏を達成するのです。空海は修行中、口に明けの明星(金星)が入ってきて悟りを開いた、と伝えられています。

一方、タントラとして発展したチベット密教は、インド後期密教(アヌッタラヨーガタントラ)を継承しており、呪術的な行為は「法(ダルマ)」の一部とされています。火の儀式である「護摩焚き」、六字真言「オム・マイ・ペメ・フム」を刻んだマニ車を回すことで功徳を積む「輪廻祈祷」、密言、呪、明呪とも訳される 、仏や菩薩の誓いや教えや功徳を秘めている呪文的な語句「真言(マントラ)」を唱える、ただ瞑想をするだけではどうしても悟りに到達しないため、呪術的な方法で神仏と一体となる呪法である「印(ムドラー)」、神仏を招き入れるための魔法陣「マンダラ」、死の瞬間に意識を高次元へと転換させる「ポア」など、様々な修法があります。
チベット密教では、実際に降霊や浄霊などの呪術的儀式も存在しています。
たとえば、「ダーキニー」と呼ばれる女神的存在を召喚し、智慧や霊力を授けてもらう儀式が行われます。密教の呪術的実践は、儀式体系に基づいて行われます。
タントラの世界では、男性原理と女性原理の結合が重要視され、しばしばその象徴として、男性尊と女性尊の「ヤブユム」(性的結合図)が描かれたりします。(真言密教にも同じような秘儀があります)この結合は、性愛だけではなく、宇宙的な統一や悟りの象徴として捉えられるのです。女神は、崇拝される対象のみならず、実践者の内なる智慧を具現化した存在ともされます。
タントラの思想タントリズムはヒンドゥー教におけるシヴァ神の妃神になぞらえられるシャクティ(性力)の教義から発展し、シャクティの化身である女神を理論的に位置づけたヨーガの実修が古くから説かれています。
タントラ思想の伝統は、ヒンドゥー教のヴェーダの伝統の儀式からも取り入れられていますが、カースト(身分制度)や男女の差別を排し、原則としてすべての人に開かれた、より安易な解脱の道を示し、荘厳重厚で閉鎖的なヴェーダやウパニシャッドと対照をなしています。この世の生を肯定するタントリズムの大前提は、自らの経験を通じて最高真理を知る道であり、神と一体になるために儀式に参加することが重視されました。公開された儀式だけではなく、多くの非公開の儀式があり、真理を得るために、男女に代表されるすべての統一が必要とされ、シヴァと妃神、リンガ(男性器すなわちシヴァ)とヨーニ(女性器すなわち妃)の統一という考えから、性儀式が生まれ、性愛または性交を通じて宇宙の最高真理を認識することが目指されました。
2-13世紀にはタントリズムの影響下で、ヨーガの密教版ともいえるクンダリニーの重要性を説くヨーガが生まれ、ハタヨーガ、クンダリニー・ヨーガと呼ばれました。ハタ・ヨーガはアーサナ(体位坐法)・プラーナヤーマ(調息法)・ムドラー(手印)などの身体的修練を重視し、プラーナ(気)の流れを論じ、肉体の限界に挑み、さらに超能力の獲得や神秘体験も目指します。その人体生理学は、シヴァ派のタントリズムや仏教タントリズム(密教)、「バルド・トェ・ドル(チベット死者の書)」とも共通点が多いとされています。

ハタヨーガを体系化したゴーラクシャナータの師、マッチェンドラはヨーガの神シヴァから直接教えを授かっていますが、タントリズムがベースにあります。ゴーラクシャはヒマラヤの麓で出会ったマッチェンドラからヨーガの教えを授かり、その後、独自に実践していたヨーガの修法の中で、人間の身体の奥底に秘められた爆発的な霊的エネルギー、クンダリニーを体得しました。クンダリニーは尾てい骨でとぐろを巻いて眠る蛇にたとえられ、クンダリニーが目覚めると、そのエネルギーは背骨にあるとされる中央脈管(スシュムナーナディ)を上昇して、頭頂(サハスラーラチャクラ)に抜けていきます。その爆発的なエネルギーは、性的なエクスタシーにも似ていますが、性的なエネルギーが下に抜けるのと違い、クンダリニーの場合は下から上昇して覚醒のエネルギーに変換するため、より崇高なエクスタシーを感じます。
クンダリニーが上昇して頭頂にエネルギーが集まると、次にアムリタ(甘露)が生じます。「不死の甘露」とも言われる真っ白な液体のようなエネルギーです。歓喜の状態でアムリタがポタポタ滴り落ちてきます。そしてその過程で超常的なことが起こり始めます。クンダリニーの修行法に関しては、「龍蛇信仰」の項で述べましたが、必ず信頼できるグルのもとで行ってください。準備ができていないうちにクンダリニーが目覚めてしまうと、とても危険です。
ゴーラクシャナータが構築したハタヨーガのベースはヴェーダの呪術的儀式にあります。古代インドでは、祭壇を作って神聖な火を燃やし、その火に供物を捧げ、マントラを唱えることによって、否定的な影響をやわらげ、肯定的な流れを祈願する伝統的な儀式「ヤジニャ」という祭祀が、バラモン(司祭)によって行われていました。火は物質をエネルギーへと変容させる力があり、燃やされた供物が煙となって天界の神々に祈りを届けるとして、願望成就の火の儀式が日の出と日の入りの神聖な時間に行われました。仏教の護摩焚きの起源でもあります。この儀式を体の中で行う「火のヨーガ」がハタヨーガの始まりです。
クンダリニーの修行中には、シッディ(超能力)が副産物として授かります。空中浮遊や千里眼、透視能力などがあります。ゴーラクシャナータは龍神の使いである蛇を封じ込め、雨雲を自在に動かした、と伝えられています。しかし、シッディはあくまで副産物です。シッディを手に入れるための修行ではありません。クンダリニーはサマディ(解脱)に到達するための入り口です。ハタヨーガが構築される前まで、修行者はひたすら瞑想して解脱を目指していました。ハタヨーガは身体を使って魂を進化させる秘密の奥義なのです。

さて、日本では、古くから私たちが日常何気なく使っている呪術というものがあります。
たとえば、「いたいのいたいのとんでけー!!」
子どものころ、一度はお母さんに言われた記憶があるのではないでしょうか?転んでけがをしたときなどに使われるおまじないの言葉です。安心できるお母さんなどの存在からそう言われると、不思議と痛くなくなったりしましたよね。
最近の子どもたちはあまり言わなくなりましたが、私が子どものころは、約束をするときは、小指と小指を結んで「指切りげんまん 嘘ついたら針千本飲ーます!指切った!」と小指を離します。これ、結構こわいおまじないです。指切りとは文字通り、指を切るという意味で、江戸時代、遊郭の遊女が、意中の男性に小指を切って渡して、変わらぬ愛を誓っていた、ということから小指をからめ、げんまんは、げんこつ一万回という意味なので、小指を切って約束したのだから、嘘ついたら(裏切ったら)げんこつ一万回して、最後は針千本飲ます、という内容。約束は守りましょうという意味で、子どもたちに使われたそうですが。エグッ(;´Д`)
そして、自然派の方が好む草木染め。その由来は植物の力を衣に感染(染め)させて、その呪力で守ってもらう、という縄文時代からの呪術がはじまりです。
前に「夢の不思議」でも言った、良い初夢をみるために七福神の乗った宝船の絵に「ながきよの とおのねぶりの みなめざめ なみのりふねの おとのよきかな」という上から読んでも下から読んでも同じ言葉になる回り歌を書いて枕の下に入れて眠り、それでも悪い夢を見た場合は、宝船の絵を川に流すというおまじないもあります。
蛇の抜け殻を神棚に置いたり、白蛇や金龍の画像を待ち受けにすると金運がよくなる、とか、人前に立つとき、あがらないようにするために掌に人と書いて飲み込むとか、誰もが一度はやったことあるのではないでしょうか?
西洋にも多くの魔術や呪いがありますが、日本のおまじないは意外と身近にあり、呪術とは知らずに行っていたりします。ある運送会社で車の事故が絶えなかったため、ドライバーに車に乗る際、車に声をかけることを義務づけたところ、ピタリと事故が無くなった、という話もあります。私も自分の車に名前を付け、運転する前に必ず名前を呼んで、感謝を伝えて出かけるようにしています。今のところ事故はしていません。名前も一種の呪ですから。

今回の呪術のお話いかがでしたか?
呪いというと、呪詛的な気味悪いイメージがつきまといますが、歴史的に探ってみれば、私たちの人生を豊かにするためのひとつの方法とも考えられます。
そんな呪術的身体宇宙論とも言えるハタヨーガの理論をわかりやすく解説していく「ヨーガ哲学講座」の第1回を、シャンティアイヨーガスタジオにて開催します。
2026年9月23日(日)13:30~15:00 オリジナルヨギティー付き 参加費2,000円
※ヨガレッスンチケットをお持ちの方も使用できます。
タントラの神秘的生理学説では、物質的な身体(粗大身、ストゥーラ・シャリーラ、肉体)と精微な身体(微細身、スークシュマ・シャリーラ、アストラル体)は複数のナディ(脈管)とチャクラでできているとされます。ハタ・ヨーガの身体観では、ナディーはプラーナが流れる微細身の導管を意味しており、チャクラは微細身を縦に貫くスシュムナー(中央脈管)に沿って存在する、細かい脈管が円形に絡まった叢(そう)であるとされます。各チャクラはエネルギーの出入り口でもあり、サイキック・チャンネルでもあると言われています。プラーナの流れをコントロールすることによって、感情をコントロールし、ブレない心が出来上がり、チャクラを活性化することで、穢れが浄化され、霊的なパワーが身についてきます。
身体と心を整えるだけではない、プラーナ、チャクラ、ナディにもとづく身体観と、身体の内側の神秘の火を様々に操作する、霊的能力を開発するヨーガに興味がある方におすすめです。
アーサナ、プラーナヤーマ、瞑想の実践もあります。
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